例外、「お金」取引?!
前回に引き続き「お金」についてです。
今回は、
1問ないし2問 試験で出題される
「お金」の勘定科目についてです。
「小口現金」、「当座借越」、
「現金過不足」です。
「小口現金」のイメージは
「小銭入れ」です。
メインとなる財布以外から
コマゴマした物に支払う時、
小銭入れから支払うと思います。
企業や個人事業主も同様で、
ちょったした物の支払用として
現金を別管理する
際に使用する勘定科目です。
別のイメージとしては、
パパがママから
1月分の小遣い300円を貰った。
メインの財布はママが、
その一部を
パパが管理している状態でしょうか。
例としては、
1月分のコマゴマした物の支払い用に
300円をAさんに預けた場合、
「小口現金」と「現金」の定位置は
共に資産(左側)です。
現金がマイナス、
小口現金がプラスになりますので、
この時の仕訳は
小口現金(左側) 300円
/ 現金(反左側) 300円
となります。
そして、今月分の
新聞代100円を小口現金から支払った場合、
「小口現金」は資産(左側)、
「新聞図書費」は費用(左側)
が定位置です。
小口現金はマイナス、新聞図書費はプラス
となりますので、
この時の仕訳は
新聞図書費(左側) 100円
/ 小口現金(反左側) 100円
となります。
次に「当座借越」のイメージは
「キャッシング」です。
当座預金の残高が100円なのに、
150円の自動車を購入し、
小切手(自己振出)で支払った場合、
「当座預金」と「車両運搬具」の
定位置は共に資産(左側)です。
当座預金はマイナス、車両運搬具はプラス
となりますので、
この時の仕訳は
車両運搬具(左側) 150円
/ 当座預金(反左側) 150円
となります。
この段階で
当座預金の残高はマイナス50円となっています。
決算期までに解消しなかった場合、
当座預金の残高をゼロにする仕訳が必要となります。
その時に使用する勘定科目が「当座借越」です。
当座借越の定位置は負債(右側)です。
当座預金をプラス、当座借越をプラス
することになりますので、
仕訳としては、
当座預金(左側) 50円
/ 当座借越(右側) 50円
となります。
実務上は借金(キャッシング)ですので、
短期借入金(右側)の勘定科目を使用したりします。
試験を合格するためには、
「当座借越」の名前と使い方
を覚えておいてください。
次に「現金過不足」です。
以前において
実際の現金残高と帳簿残高が
不一致する時がある事に触れました。
その原因がその日のうちに判明するのであれば
良いのですが、解らない事もあります。
しかし
日々、
帳簿残高を実際の現金残高に
合わせなければなりせん。
その時に使用する勘定科目が
「現金過不足」です。
そのため
「現金過不足」の定位置はありません。
現金の反対側としか言えません。
仕訳としては、
実際の現金残高が150円に対し、
帳簿残高が100円の場合。
帳簿残高の現金を50円プラス
しなければなりませんので、
現金(左側) 50円 / 現金過不足 50円
となります。
逆に、
実際の現金残高が100円に対し、
帳簿残高が150円の場合。
帳簿残高の現金を50円マイナス
しなければなりませんので、
現金過不足 50円 / 現金(反左側) 50円
となります。
そして決算期において
「現金過不足」が残っている場合には、
その原因を解明し訂正します。
どうしても不明の場合には
残高をゼロにしなければなりません。
その時の仕訳は、
左側と右側の金額を相殺した後に
現金過不足 / 雑益(右側)
若しくは
雑費(費用) / 現金過不足
とします。
そして
更に問題を難しくする取引として
「他人振出小切手」、
「自己振出小切手」があります。
これについては、次回にします。